「すごい体験!!」
今回はタイトル通り、私がした「すごい体験!!」をご紹介します。
8月初め、西区総合福祉センターの4階にある西区社会福祉協議会主催「夏休み青少年福祉活動体験講座」で青少年たちに講演をして参りました。
講演の件で担当者と電話で打ち合わせ中、
担当者 「実は会場は3階です。エレベーターが故障して利用できないため, 車椅子ごと『おみこし』するか、男性職員が『おんぶ』をしますが、どちらがいいでしょうか?」
*注『おみこし』とは、お祭りで担ぐおみこしの意。手動車椅子で4人、電動車椅子では6人が人間が乗った車椅子ごと担ぐその姿が『おみこし』に似ているので、障害者たちはそう呼ぶ)
「え?え?え?嘘!!それは何故ですか?」
担当者「実は当会館は、以前東京で起きたシンドラー社製エレベーターと全く同じ型式で、何時復旧するか分からないんです」

写真1

「おんぶは私の腕の力がないから、背中からずり落ちて無理です。おみこしですか・・・・ん~怖いですね・・・。でもそうゆうことなら仕方ないですね」
担当者「すいませんが、お願いいたします」

おみこしは旅をするとよく経験するんですが、それでも最近はあまり経験しません。講演する日が近づくにつれ、あの急な階段を思い浮かべ緊張感が高まっていたら(結構小心者)担当者から電話があり「いい昇降機がありました。いま職員も体験して大丈夫でしたので、ご安心ください」との電話。その昇降機のカタログまでファックスしていただきました。
ジャジャーン、これが昇降機です。(写真1)

(*画像はクリックで拡大表示)
当日はメーカーの所長と営業マンが操作に来られ、西区役所の部長さんまで「ご不便おかけいたします」と挨拶まで来られた。ちなみにこの機械は65万円くらいとのことです。
さてこの機械、ノーマルな車椅子でないと装着できないとのことで、私の車椅子から区役所に備え付けてある車椅子に乗り換えて無事装着。(写真2)
さあ、上がりま~す。(写真3)
階段を上がる場合とは反対で、上りは後ろ向きに上がっていきます。そして下りは前向きに下りていきます。(写真4・5)

ゆっくりとしたスピードで上がっていくので、行きはよいよいで「結構乗り心地いいですねぇ」なんて、軽口を叩いて余裕の私。しかし問題は下りでした。階段の最後2段の振動が「ガガン、ガガン」と結構腰に響きます。1階分降りるごとに4回、その振動が私の腰を襲います。しかも階段室の窓は前面ガラス張りで、前向きで下りる私は外の景色にまたビビリ・・・・

結構このときの写真は、私の顔がすべて引きつっていますが、あまりにひどい顔のためボカシをかけてま~す。 公共施設は当然のようにエレベーターが設置されており、何不自由なく行けて当たり前になった昨今、こんなアクシデントがあった場合、我々は当然のように上がっていた上階へ行くことができません。
今回はシンドラー社のエレベーター事件のあおりを受けましたが、地震など災害だって起こりうることです。
危機管理・・・今更のように不便を感じた一日でした。しかし・・・このエレベーターは何時復旧できるか分からないとのこと、当日は私が利用した後は当然のようにメーカーさんが撤収されて帰られました。
多くの車椅子ユーザーはとにかく一日も早い復旧を待っていると思います。