雨は降らないでほしいとの祈りがお天道様へ通じたのか、時折、晴れ間がのぞく良い天気になりました。
さて、今年度最後のイベント「2023年おしゃべり茶話会」(広難連主催)を2023年3月25日(土)午後13時から南区役所別館4F大会場にて開催いたしました。会場&リモート形式で行い、参加人数は23人(うちリモート1名)でこじんまりですが、久々の顔合わせもあり、和気あいあいのなか始まりました。

はじめに当会代表の後藤から開会挨拶のあと、第一部「自助具作製ボランティアみはらタコ工房の紹介」~活用してください~について、当会の顧問であり、県立広島大学名誉教授、自助具作製ボランティアみはらタコ工房代表でいらっしゃる大塚彰先生より、ご講演いただきました。

第一部「自助具作製ボランティアみはらタコ工房の紹介」
~活用してください~


まず、大塚先生の略歴をご紹介しまして、ご登壇いただきました。
三原市のお話から、様々な受賞や資格取得のご経歴、(神戸震災を忘れない)ということで大塚研究室の様子をお話しくださいました。
本題に入り、みはらタコ工房さんの沿革から、「体が不自由だからできない、あきらめた」とは考えずに、今使える能力を活かすように、自分に適した工夫された道具を使って目的を果たしていく。という活動をされております。
自助具の発想として、まず「出来ないこと」「困難なこと」に気付くことから始まり、次にどうすれば出来るかを考えていくこと。その時に大切なことは、使う人の目的・希望と身体機能を理解しなければならないこと。
そのためには使う人の動作を観察、分析し、いくつかの解決方法を考え、最も適した構造・形・デザインへと思考を拡げることが大切。考えが具体的になったら設計・製作する。完成した自助具は仮あわせ時に適合チェックと効果を確認することなど、詳しくお話いただきました。
具体的に製作された自助具のご紹介では、自転車、跳び箱、鉄棒用義手、舌で操作するマウススティック(特許申請も行っている。)
その他、介助者が寝返りをさせやすい道具(カンコロ君)、タンデムチェアスキー、電動義手、付箋、ラッポ、プローンボードなどがありました。

また、会場では実際の道具をお持ちいただき、鼻に当たらないコップや片手で出来る爪切り、水道パイプで作った鉄棒の道具(義手)、コップにかけるストローフォルダ、牛乳パックを開ける道具、根本が自在に調整できるスプーンなどご紹介いただき、どれも優れものだと感心いたしました。

ご自宅の改装では、お風呂やトイレ、和式(畳と布団)における移動用道具なども製作されており、生活スタイルにあわせた道具を製作されておりました。
最後に心と体の健康と癒しとしての海浜セラピー(鷺島:さぎしま)のご紹介をいただき、砂浜で行う瞑想、ストレッチ体操など非日常的な感覚を体験でき、リラクゼーションできるそうです。

皆さんのお役に立てたら幸いですとのお言葉をいただき、大変ありがたく思いました。
ご講演は以上で終え、休憩をはさむこととしました。

*会員・賛助会員様向けに、ご講演の動画を「オリーブの実」に公開しております。
パスワードが不明の方は、お問い合わせよりご連絡くださいませ。

第二部 おしゃべり茶話会

15分間の休憩をはさみ、第一部ご講演の質疑応答をかね、第二部おしゃべり茶話会を行いました。
順番に自己紹介をいただいたあと、普段から困りごとなど、ざっくばらんに話し合いました。

話題では、当事者の就職状況やヘルパーさんの利用状況、介護保険移行に関して、住居移転に関してなどがあり、自助具では場面に応じて使いやすいストローの製作などの話がありました。
あっという間に時間が過ぎ、閉会の挨拶を当会山口支部の弘中よりいただき、最後に集合写真を撮り、盛会のうちに終えることが出来ました。

大塚先生はじめ、ご参加いただいた皆さま、あらためてお礼申し上げます。ありがとうございました!
またお会いできる日を楽しみしております!

ミオパチー(筋疾患)の会オリーブ
副代表 八塚 利彦